2008 年 8 月 18 日

イタリアに続きフランスもアメリカ輸出にストップ

カテゴリー: 海外 — vinovinovino.com @ 6:44 PM

イタリアに次ぎ、フランスにもアメリカへの輸出問題が浮上している。アメリカ酒類タバコ税貿易管理局(ATTB)が問題としているのは、ボルドーの有名なワイン産地であるサン=テミリオンの8つのワイナリー。これらのワインは現在のところ一時的にアメリカへの輸出がブロックされている。

調査対象となっているこの8つのワイナリー(Chateaux Pavie Macquin, Troplong Mondot, Belfont Belcier, Destieux, Fleur Cardinale, Grand Corbin, Grand Corbin Despagne, Monbousque)は、サン=テミリオン産のワイン評価で行われる10年毎の改定で、2006年に『プレミア・グラン・クリュ・クラッセ』『グラン・クリュ・クラッセ』に昇進した。しかし、この改定により降格となった他のシャトーから不服の声が出ており、今年フランス政府の法律で問題のワイナリーは1996年のランク、つまり降格となった。

このため、2006年と2007年のラベルには、上記のグラン・クリュの表記があることになるが、現在では新しい法律により無効となる。このためATTBは状況を明らかにすることを望んでいる。

ATTBのゲイル・デイヴィス氏は『我々は現在、2006年と2007年のワインラベルについて、“プレミア・グラン・クリュ・クラッセ”、“グラン・クリュ・クラッセ”という名称の使い方について、フランス政府の指導のもと調査を行っている。』と述べた。またデイヴィス氏は『健康や安全の問題ではなく、詐欺の可能性がある。』と付け加えた。2006年の評価改定が、フランスの8つのワイナリーに非常に大きな問題をもたらしている。

サン=テミリオンワイン連合副会長で、正式にシャトーとなったワイナリーのオーナーでもあるフランソワ・デスパーニュ氏は『我々は間違ったことは何もしていない。誠に遺憾なことだ。』と語った。

デスパーニュ氏は14日、サン=テミリオン代表団の一人としてパリに赴き、政府のワイン産業代表顧問に、これら一連の事象が、サン=テミリオンだけでなく、ボルドーひいてはフランス全体に損害が及ぶことだと説明した。


2008 年 8 月 13 日

2008年上半期、ワインの価格は前年と比べ上昇。

カテゴリー: その他 — vinovinovino.com @ 7:05 PM

イタリア農業市場サービス協会(ISMEA)の調査によると、2008年初めから6月までの上半期までに、ワインの価格は徐々に下がってきている。ISMEAは、これは生産者が収穫前の準備にとりかかるために、蔵を開放しようとするため、普通に見られる傾向だと説明する。しかし問題はそこではない。2008年上半期におけるワイン全体の平均価格は、2007年の同時期に比べると23%も上昇している。今年の1月と比べれば6月の価格は4~5%下がっているとはいえ、1年前の6月と比較すると24%の価格の上昇がみられる。

イタリアワインの価格推移(2008年6月まで:単位はユーロ)

2007年
上半期
2008年
上半期
上昇率
(%)
2007年
6月
2008年
6月
上昇率
(%)
ピーク時 2008年6月と
ピーク時の差
テーブルワイン(白) 3.1 4.0 +29.8% 3.2 3.9 +22.8% 4.1 -5.6%
テーブルワイン(赤) 2.9 3.5 +22.2% 2.9 3.4 +16.6% 3.6 -7.2%
IGTワイン(白) 4.7 6.7 +40.8% 4.5 6.9 +55.3% 6.9 +0.0%
IGTワイン(赤) 3.4 3.9 +14.3% 3.5 3.9 +11.5% 4.0 -2.5%
DOCワイン(白)※ 83.0 96.2 +15.9% 85.2 98.5 +15.6% 101.4 -2.8%
DOCワイン(赤)※ 111.2 125.8 +13.1% 114.7 142.1 +23.9% 147.2 -3.5%
平均 +22.7% +24.3% -3.6%

※DOCワインについては1ヘクトリットルあたりの価格


2008 年 8 月 12 日

DOCワインにバッグインボックス利用が正式に認可される。

カテゴリー: 未分類 — vinovinovino.com @ 12:47 PM

DOCワインの容器として、ガラス瓶の代わりにテトラパックもしくはBag in Box(特殊樹脂製の袋を段ボールで包んだ容器)を利用できるという農林政策省の通達が正式に承認された。利用できるDOCワインは限定されている。

イタリア農林政策省大臣ルカ・ザイアは以下のように語った。
『我々は市場、特に北ヨーロッパの国々に多い需要を考慮した。これらの国々ではBag in Boxがイタリアワインの浸透に非常に効果的だと判断している。しかし同時に、我々はイタリアの素晴らしいワインに対するイメージを守ることも忘れてはいない。これらの紙ベースの容器を使うには、特別な規定を設けている。またこの容器利用の是非を決める権限は各組合に帰属する。』

これは時代の流れの一つであるかも知れない。実際、ワイン造りに歴史のあるフランスでも、何年か前からテトラパックがつかわれている。一方で、イタリアワイン界には否定的な意見も多い。

イタリアワイン・ワイン技術協会責任者のジュゼッペ・マルテッリ氏はこう語った。『2008年第1四半期の輸出データでは、10%の成長率が見られる。 つまり、この決定は必ずしも急を要することではなかったと考える。北ヨーロッパのように、ワインが国の伝統となっていない市場では、容器というものは大した影響力をもたない。大事なことは品質と価格の関係だ。しかしテトラパックなどの使用は、間接的にこの品質と価格という重要なイメージにネガティヴな印象を与えてしまいかねない。従って市場の需要だけを考慮してあらゆる対策をとることは妥当ではない。』

テトラパックワイン
イタリアでも一般的に飲まれているタヴェルネッロ(左)とテトラパックのワイン

スローフード協会の“イタリアワインガイド(Guida ai vini d’italia)”編集者ジージ・ピュマッティ氏は、失望の色を隠せない。『イタリアのDOCワインは、良いコルク栓、エレガントなワインラベル、美しいボトルを得るに値するものだ。ガラスボトルは伝統的にもワインにとって最高の容器なのだ。』

イタリア農業協同組合(Fedagri)加盟社で、『タヴェルネッロ(Tavernello)』の生みの親であるカヴィーロ社は、1983年からテトラパックを使っている。『今回の決定は、我々の選択が先を見越したものであるということの証明だ』とカヴィーロ社社長セコンド・リッチ氏は語る。Fedagri会長パオロ・ブルーニ氏は『市場対策ではあるが、もちろん使用を望む生産者へ向けてのみ適用されるものだ。』と表明した。

フランチャコルタの生産者であり、イタリアDOCワイン保護組合同盟(FederDoc)会長でもあるリッカルド・リッチ氏は『市場が変わることを見守っていく必要がある。以前、フィアスコ(主にキアンティのボトルを麦わらで包んだもの)が消えつつあったとき、イタリアらしさのシンボルが消滅していまうかのようだったが、実際は何も起こらなかった。動向に注意していくことはもちろんだが、新しい一歩を阻むこともまた避けるべきだろう。』と語った。


2008 年 8 月 8 日

ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ、2008年は5つ星評価。

カテゴリー: トスカーナ, 海外 — vinovinovino.com @ 9:58 AM

今年のヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノのブドウの品質はすでに5ツ星の出来という評判だ。

9月までは最終的な評価を出すのは難しいが、農学者たちによると、最高の収穫年と言われた2006、2007年と同じく、2008年もかなり良い評価が期待できるのではないかとのことである。今年は2007年の収穫と比べると、生産量は5~10%減るとされるが、品質は前年を超えるといわれている。

2007年モンテプルチャーノのワインは、特に外国の市場で成長が見られた。2007年、ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ組合は、ロッソ・ディ・モンテプルチャーノの売上が300万本を超えたことを明らかにした。これは2006年と比べると63.2%の伸びである。またヴィーノ・ノービレの売上も2007年初めて800万本を超え、2006年比+36.4%となった。特にヴィーノ・ノービレに関しては外国での評価が高く、全生産の60%が海外へ輸出されている。主な輸出国はドイツ、スイス、オーストラリアなどのヨーロッパの国々で、輸出分の約80%を占めているが、イギリスや北ヨーロッパでの重要も増えている。アメリカ市場でも需要は伸びており、輸出の約12%を占める。中堅の市場とされるカナダ、日本などが残りの割合を占めているが、新興市場とされるインドでも徐々に普及してきているようだ。


2008 年 8 月 5 日

原産地呼称制度がなくなる?

カテゴリー: その他 — vinovinovino.com @ 12:47 PM

先日8月1日、新しいワイン市場共通制度(OCM)が導入されたが、これらの中でも非常に注意を要する規定、つまり原産地呼称制度についての改変が、わずか1年以内、2009年8月1日に施行されることになりそうだ。欧州連合(EU)で有効とされるのは「DOP」と「IGP」で、イタリアでは現行のDOCG、DOC、IGTはなくなる。品質保証規定は国内レベルではなく、共同体レベルで規定されることになる。EUに属する国々には、それぞれ異なるシステムが導入されているが、現在38のDOCG、316のDOC、118のIGTを規定し、全生産のおよそ50%がこれらの規定によって行われているイタリアでも、その衝撃は大きい。

この新しいOCMによって、特に予想されている改変はなんだろうか?イタリアワイン原産地呼称保護組合連合FederDoc代表、リカルド・リッチ=クルバストロ氏に話を聞いた。

『新しいOCMの一番重要な点、つまり原産地呼称に関する問題については、2009年8月1日からの施行が予定されており、まだもう少し時間が残されていると考えています。

DOPとIGPを使用することにより、現行のDOCG、DOC、IGTで培ってきた品質を保証するピラミッド型の制度は廃止されることになります。つまり、ワインの評価基準はただ2つのカテゴリーに属することになり、共同体レベルで簡略化されるということです。地理的表示のないワインか、DOP、IGPといわれる地理的表示のあるワインかのどちらかになります。我々の観点から言えば、この新しい評価方法はワインの呼称を国際レベルで保証できるものであるかもしれない一方で、ヴィンサント、ヴィーノ・ノービレ、アマローネ、ブルネッロ、エスト!エスト!!エスト!!!などといった伝統的なワインそれぞれに合った適切な保護規定がなくなってしまうかもしれないという危険をはらんでいるのです。これはイタリアだけに限らず他の国でも同様です。』

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